2017年2月16日のテレビ東京のカンブリア宮殿で「ひふみ投信」が紹介され、投資に興味がなかった層にもインパクトを与えました。
ひふみ投信だけが4年で2倍?カンブリア宮殿を見て騙されないで欲しいこと
ひふみ投信を今から買っても4年で2倍になるのか?
今から買っても間に合うのか?
同じようにあまい汁を自分も吸えるのかを知りたい。
しかし、今からの購入はリスクが大きいことを覚悟してください。
やっぱり一番気になるのは、「ひふみ投信」を今から買ってもいいかどうか
テレビを見て「ひふみ投信」を見て、大半の人が「すごい!こんな良いファンドがあるなら買いたい!」と思ったことでしょう。
でも、ネットで調べるということは多少の不安もあるからです。
例えばこんなこと
- 本当にそんな美味しい話があるのか
- 今から買っても4年で2倍になるのか
- 今から買っても間に合うのか
当然ですよね。
同じようにあまい汁を自分も吸いたいと思うはずです。
これらの不安に対する答えは「ひふみ投信」をよく知ることから答えが出ます。
まず「ひふみ投信とは?」何かを説明します。
ひふみ投信とは?
ひふみ投信を販売してい レオス・キャピタルワークス株式会社代表取締役社長は、カンブリア宮殿に出ていた藤野 英人さん。
社長業だけではなく、ひふみ投信のファンドマネージャーの一人としても銘柄の選定に関わっています。
以前は野村投資顧問(現:野村アセットマネジメント)、ジャーディンフレミング(現:JPモルガン・アセット・マネジメント)といった大手のファンドマネージャーも勤めていた方です。
特徴1:ファンドマネージャーが「足」でかせいで、成長企業に投資
ひふみ投信のファンドマネージャーが自ら足を運び、経営者と会い、実際の企業を見て「成長企業」を判断するアクティブファンドです。
現在のところ、ファンドマネージャーの目利きは確かなようで、R&Iファンド大賞を2012年から2015年までの4年間受賞している優良ファンドです。
実際、トピックスよりもいい成績を残しています。
アクティブファンドはインデックスファンドに勝てないと言われれる中、素直にすごいファンドだと言えます。
特徴2:「ためて」、ふやして、進化する。株を買うだけではない運用方法
ひふみ投信の運用方針は「ためて、ふやして、進化する」のキャッチコピーのように、「ためる」こともあるということ。
相場を見ながら、株の保有率を下げて、現金保有率を最大50%にまで上げることができるのが特徴です。
一般的なファンドは、ほぼすべての資金を投資することに使いますが、ひふみ投信は株を買わずにそのまま持っておくこともできる投信なのです。
ですから、急激な下げ相場の時には株を手放し現金化しておくことで大きく負けることがなくなりるので、下げ相場にも強いと言えます。
特徴3:ファンドマネージャーの顔が見える投資信託
藤野さんを含む6名のファンドマネージャーが、名前と顔写真入りでひふみ投信サイトで紹介されています。
一般的な投資信託は、どんな人が運用しているのか分からないです。
しかし、ひふみ投信ではファンドマネージャーの経歴や考え方を公開しています。
ファンドマネージャーの情報公開はファンドマネージャーの責任感にもつながるし、こちらも信頼がおける手法ですね。
ひふみ投信のメリット
長期保有なら、信託報酬の一部が還元される
ひふみ投信はアクティブファンドなので信託報酬は年 1.0584%(税込)と高い!
しかし、長期保有すると信託報酬の一部を還元する制度があります。
- 保有期間5年~10年 ⇒年 0.8584%(税込)
- 保有期間10年~ ⇒年 0.6584%(税込)
この制度を利用すれば、信託報酬の高さはアクティブファンドの中ではコストを低く抑えられるのはメリットです。
現金保有率の高さ
特徴3でも紹介したようにひふみ投信は、一般的な投資信託と違い現金保有率を最大50%にまで上げることができるので、下げ相場に強い投資信託です。
まぁ、「下げ局面を事前に判断できる神の目を持つのか?」は分かりませんが、柔軟に対応できるという意味ではメリットが大きいです。
マスメディアをうまく利用できるイメージ戦略
ひふみ投信投信の大きなメリットの1つに、マスメディアをうまく利用していることもあるとゼニー簿は考えます。
実際、カンブリア宮殿でも「ひふみ投信の一人勝ち」のようなイメージで番組が構成されていました。
しかし、実際はひふみ投信以上の成績を残している投資信託もあります。
また、藤野さんの素人にも分かりやすくて投資をやってみたいと思わせる話術やアピール方法は投資家をこれからも増やし続けていく上で、大きな武器だと思います。
定期的にセミナーを主催したり、ファンドマネージャーの名前と顔を公表するなど、初心者の投資家にもとっつきやすいイメージ戦略もとてもうまい。
テレビであれだけ人を惹きつける投信の紹介なんて、ほとんどありませんから。(笑
ひふみ投信に投資する人が増えれば、それだけ資産も増えるのですから運用もある意味やりやすくなるはずで、そういう意味で最大のメリットかもしれません。
ひふみ投信のデリット
日本経済に左右される
ひふみ投信は「主に」日本の成長企業に投資すると謳っているので、当然日本の景気に左右されます。
ひふみ投信は2008年9月のリーマンショック以降の投資信託なので、日本の景気回復とともに好成績を残してきました。
しかし、日本の景気が下げ局面を迎えた時には、やはり日本の景気と同様に下げてしまうことになるでしょう。
アメリカ経済にも左右される
日本の株式市場は、いい意味でも悪い身でもアメリカの経済に左右されます。
2018年1月にアメリカは過去最高の株高となっていることを考えれば、今後どうなるか不安材料があります。
また、トランプ大統領就任でアメリカ経済の行方がよく分からないというのが正直なところでしょう。
信託報酬が高い
長期保有なら信託報酬の一部が還元されるとは言え、インデックス投資信託と比べるとやはり信託報酬の高さが気になります。
コストの高さが長期保有のリターンにどれだけ影響を及ぼすのかを考えれば大きなデメリットです。
ひふみ投信を買うなら、iDeco(イデコ)を利用するほうが得です。
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アクティブファンドはインデックスに負ける確率が高い
ひふみ投信は販売から現在まで、インデックスに勝ち続けてきた優良のアクティブファンドです。
でも、それは過去の実績であり、未来の保証ではありません。
特にリーマンショックから日本経済は順調に回復してきたことを考えると、これからどうなるかは誰にも分かりません。
アクティブファンドの8割が10年では負けるというデータもあることから、ひふみ投信が勝ち続けられるかは分かりません。
ファンドマネージャー頼み
藤野さんのマスメディアをうまく利用する手法や、成長企業を見分ける目利きはとても素晴らしいのですが、遠野さんが病気や事故などでいなくなったらどうなるのか?
ファンドマネージャの手腕に頼る比率が大きすぎて、藤野さん(51)も若いわけではないですし、何かあった時にどうなるのか・・という不安はあります。
(他のファンドマネージャーも優秀だとは思いますが)
ひふみ投信を今から買ってもいいのか
ひふみ投信のメリット・デメリットから言えることは
本当にそんな美味しい話があるのか
ひふみ投信の実績は「美味しい話があった」という過去形の話です。
ただ、ひふみ投信の過去の実績は確かなものですので、ファンドとしての信頼はあると思います。
今から買っても4年で2倍になるのか
リーマンショックで下がりきった所からひふみ投信は運用が始まっているので、
4年で2倍という成績を残すのも可能でした。しかし、これから4年で2倍にするには無理があります。
今から買っても4年で2倍にはならない可能性のほうが高いのです。
今から買っても間に合うのか
アクティフファンドの中では、優良な投資信託であるといえます。
ただ、過去の実績が未来の保証になるわけではありません。
また、これからの日本の景気が同じように上がるとも思えませんので、損する覚悟が必要です。
「間に合うか」と聞かれば、すでに出発してますが、まだ間に合うのかもしれません。(笑
結論:ひふみ投信は今からはリスクを覚悟してやる必要がある
「4年で2倍」のようにあまい汁を同じように吸えると思ってやると、必ず痛い目にあうと思います。
インデックス投資家として、「ひふみ投信に資産の100%投資することだけはないように!」と言っておきたいです。
ただ、インデックス投資家のゼニー簿の目からも、アクティブファンドの中で良いファンドであることは言えます。
ゼニー簿としてはインデックス投資を基本としてポートフォリオの数割をひふみ投信に投資するのはいいと思います。
(あくまで、リスクを許容できる範囲で!!)
また、ある程度投資の怖さも分かってきた方で、個別株まではまだ手を出せないという方にもおすすめできます。
とにかく、投資は自己責任。
過去のファンド成績に飛びつくことだけはないようにしてくださいね。
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