2024年から適用になる税制改正で、住民税と所得税の課税方式を一致させなければいけないことになりました。
低所得のメリットをフル活用して配当投資もやってきましたが、配当投資の旨味がなくなることに!
シングルマザーで配当投資をやっていた方は、投資法を見直すほうが良さそうです。
低収入のほうが得だった配当投資
ゼニー簿も以前はインデックス投資の他、配当投資もやっていました。
なぜなら、配当投資は「低収入」がメリットになる投資法だったからです。
(詳しくは、シングルマザー(低所得者)こそ配当投資が有利な理由参照)
例えば、今のゼニー簿のように労働収入がほとんどなく、年間配当金が100万の場合を考えてみましょう。
【申告しない場合】
所得税15%+住民税5%=20%
100万☓20%=20万が配当金から引かれたまま
【所得税は申告、住民税は申告不要】
所得税0%+住民税5%=5%
確定申告することで所得税の15%の15万円が還付される
しかも、5%の住民税は払っているものの「申告不要で分離課税」を選択しているので、シングルマザーが受けられる手当などにも影響しませんでした。
なので、過去記事でも配当投資をおすすめしたこともありました。
シングルマザー(低所得者)こそ配当投資が有利な理由
その裏技(?)的節税法がついに終焉を迎えることになりました。(涙
住民税と所得税の課税方式を一致が必須に!
下記が、2021年に閣議決定された税制改正の法案です。
詳しくは、財務省「令和4年度税制改正の大綱」参照
今までのように所得税だけ申告し、住民税だけ申告不要とする別々の課税方式を選択できなくなったということです。
所得税と住民税の両方を総合課税にするか、分離課税にするか一致させなくてはいけなくなりました。
シングルマザーの配当投資はメリットなし
課税方式を一致させなければいけないことで、何が変わってくるのでしょうか。
所得税と住民税の両方を「申告なし」にする場合は、今までと変わりません。
しかし、所得税と住民税の両方を「申告する(総合課税)」にした場合、話は変わってきます。
今までどおり所得税の還付は受けられます。
ただ、申告したことで配当も所得とみなされ、所得の合計が上がることになります。
そうすると、所得額を元にで計算されていた住民税が上がってくるわけです。
簡単に言うと、シングルマザーが受けていた各種手当が減額されたり、対象外になる可能性が出てくるのです!
公営住宅に住んでいたりすると、家賃が上る可能性も出てくるし、保育園に通わせていれば保育料が上がる可能性も!
もちろん、健康保険料も上がってしまいます!
とにかく、住民税で決まっている下記のことから対象外になったり、料金が上がったりする可能性が出て、逆に損する事態になるのです。
低所得シングルマザーが節税して得する8つのこと
そして、申告することでサラリーマンの場合は会社に他に収入があることがバレます。
配当投資、全然美味しくないじゃん!!と、なるわけですね。
シングルマザーはインデックス投信に投資がベター
ゼニー簿の場合は、現在はすでにインデックス投資をメインに切り替えていたのであまり影響はありません。
ただ、この税制改正を知り、もう配当投資に手を出す気はなくなりました。
もちろん、それぞれの収入額や投資戦略によって考え方は異なりますし、投資法には正解はありません。
しかし、今回の税制改正で退職後に配当金で生活をしていた人やゼニー簿みたいに低収入を逆手にとっていた人は、あまり旨味のない投資法となってしまいました。
(税制改正は、2024年からです。まだ考える時間はあります。)
ゼニー簿的には投資初心者にすすめていた分配金を出さないインデックス投信を買うのが、これからは一番ラクでベターな選択じゃないかと考えています。
配当投資をやっている人は、よく検討してくださいね。
※節税に関係なく配当投資をしていた方は、この記事の限りではありません。