裁判になってもいいから、とにかく離婚したい!!
できれば1秒でも早く。
そんなゼニー簿が離婚してシングルマザーになるためにやったことは、離婚調停で「相手を勝たせること」でした。
離婚したくて、離婚調停をやりました
離婚に「普通」はないかもしれないけど、80%の夫婦がお互いの話し合いで離婚します。(協議離婚と言います)
協議離婚はお互いが納得して、離婚届を役所に出すだけだから、ある意味簡単です。
でも、ゼニー簿の元夫はDV夫で、話し合いがまともにできない相手でした。
そんなDV夫と1秒でも早く離婚したかった私は、「離婚調停」を起こしました。
離婚調停とは
二人だけでは話し合いにならない夫婦が、家庭裁判所において裁判官または調停官と共に、2名の調停委員(男女1人ずつ)が話し合いに立ち合って、離婚の意見を調整してくれる制度。
「離婚裁判」したい場合も、まず離婚調停で話し合いが必要で、離婚調停不成立→離婚裁判という流れになります。
DV夫と1秒でも早く離婚するには、調停で決着!
とことん時間をかけてもいいというなら別ですが、1秒でも早く離婚したいなら「離婚調停」を成立させましょう。
離婚裁判になると、証拠集めや弁護士費用などで時間もお金もかかります。
(もちろんとことんやりたい人は別です)
シングルマザーならひとり親の医療費助成や、児童扶養手当が支給されます。
多少納得がいかないことがあっても、離婚調停で決着したほうが結果的に得なこともあります。
もちろん、早く離婚したほうが精神的にもいい。
というわけで、ゼニー簿はとくかく離婚調停を成立させるために「相手を勝たせること」にしたんです。
離婚調停を成立ヒント1「相手を勝たせる」
調停はあくまで「話し合いの場」です。
裁判ではないので、DVした、浮気した等の誰が悪いかは話し合いでは関係ありません。
そうなると、相手が離婚したくなるようにするしかありません。
「相手を勝たせる」ことが、離婚調停を成立させるポイントなんです。
もちろん、本当に勝たせるわけではなく、相手に「勝った(離婚したほうが得)」と思わせるという意味ですよ。
具体的にゼニー簿が相手に勝ったと思ってもらうために、お金の面で譲歩したことは2つあります。
1. 財産分与は相手が多いと思わせる
ゼニー簿の場合は、新築した土地と家が共有財産としてありました。
「土地と家は売りたくない!」と元夫が主張しいたので、できるだけ評価額を高くしてもらえるように資料を集めました。
ただ、当然ながら相手は低めの評価額を主張するわけで、評価額の結論自体は話し合いになります。
ここで評価額についてどちらも譲らないとなると調停は長引き、結局は離婚が成立しない可能性が高くなってきます。
加えて、「相手も土地と家を実際に売って半分にする」と言われれば、売れるまでに時間がかかってしまいます。
また、「土地と家はいらないから現金の方をもらう」といわれても、すでに東北から大阪に引っ越した身としては手間が増えるだけです。
それに、土地より離婚後は現金がある方が助かります。(運用もできますしね)
土地と家の財産を相手に引き取ってもらうほうが、こちらとしては助かるんですよ。
でも、相手はこちらの隠れたメリットまでは考えていませんから、こちらが評価額を下げて合意することで、相手には「勝った!」と思ってもらえます。
こちら側にも隠れた(相手には分からない)メリットを利用して譲歩することで、相手に「離婚したほうが得だ」と思ってもらいましょう。
そうすれば、離婚成立が早まります。
※住宅ローンの連帯保証人になってる場合は、保証人を外してもらうことを条件に入れることを忘れずに。
2.養育費を払うほうが得だと思わせる
別居している場合は、離婚調停が始まったらすぐに「婚姻費用」の請求を行いましょう。
別居していても、夫婦と子供が生活する上で必要となる全ての生活費(=婚姻費用)は収入に応じて請求できます。
婚姻費用は双方の収入によって請求できる金額が違いますが、できるだけ算定表で妥当とされる金額の上限を請求しましょう。
そして、子供がいる場合は離婚後に養育費を請求することになりますが、この金額を算定表で妥当とされる金額の下限で合意するのです。
この時のポイントは、養育費の話し合いで初めは上限で要求し、こちらが譲歩するという形で下限にすることです。
そうすることで、婚姻費用→養育費の金額の落差が大きくなり、相手は「離婚したほうが絶対得だ」と感じるのです。
子供がいない人は養育費はありませんから、離婚後は単純に婚姻費用の支払いがなくなることで、同じように「離婚したほうが得」となるはずです。
もちろん、離婚後の養育費は多いほうがいいのですが、養育費は途中で支払いが止まる可能性もあります。
「これからは自分で稼げばいい」ぐらいの覚悟は必要なのです。
それに、児童扶養手当も支給されるのですから、養育費の金額でもめて離婚できないより、さっさと離婚したほうがいいこともあります。
1~2万の差で、これからの長い人生を離婚戦争で費やすより、1秒でも早く離婚したほうがいいと考えることも必要です。
精神衛生上は特に。
離婚調停を成立ヒント2「調停員を味方につける」
調停の話し合いには、間に調停員さんが入ってくれます。
調停員は公平な立場であるべきですが、そこは人間ですから気に入られて不利になることはありません。
調停員を味方につければ、話し合いでこちらが優位になるように話をもっていってくれることもあります。
特にゼニー簿の場合はDV夫だったこともあり、同室の話し合いではなく、別室の話し合いでした。
自分の提示した離婚条件を相手に提示して納得するように話すのは調停員さんなのですから、調停員さんを味方につけておいて悪いことなんて1つもない。
できるだけ自分の味方になってくれるように努力しておきましょう。
さて、ここで調停員さんになる人ですが、男性一人、女性一人のペアでかなりの年配です。
男性の調停員の方は現役時代にはそれなりの地位についた方が多いです。
そんな調停員に味方になってもらうために、下記2点に気をつけましょう。
1.服装は清潔で地味に
調停員さんは特に年配の方ですから、服装は清潔で地味にしておきましょう。
もちろん、いい印象を持ってもらうためです。
離婚調停の場は自分のセンスの良さや華やかさをアピールする場ではありません。
毎回同じ服でも構いませんから、誠実さを感じてもらえるようにしましょう。
「夫の散財がひどくて」と言うのに、自分がブランドバックに派手なメークに華美な服装では説得力ありませんよね。(どっちが金遣い荒いねん!っと心のなかでツッコまれるだけです)
自分は誠実にきちんと結婚生活を送っていた人間であることをアピールするためにも、見た目は大事なのです。
人間見た目で9割が判断されるというデータもあります。
年配の人に良い印象を与える服装で、第一印象をよくしておきましょう。
ゼニー簿は毎回、紺のスカートに白のカットソーで調停に行ってました。
2.古い価値観に合わせる
調停員さんはかなり年配の男女ペアです。
男性の方は特に企業でもある程度の地位にいた人ですから、古い価値観を持っています。
今のように「男も平等に家事をするのが当然だ」とは思ってはいませんし、逆に「女性が家を守るもの」と思っている世代です。
そんな世代に「家事をしない夫が全面的に悪い」というようなスタンスで話しても味方にはなってもらえないと思います。
それが良いか悪いか、時代にあってるかあってないかは別として。
あなたが古い価値観になる必要はありませんが、調停で味方になってもらうために古い価値観に合わせた話運びは必要だと思います。
ゼニー簿の場合は、「子供のことを第一に考えている母親」のスタンスで話をすすめました。
シングルマザーでもなんとかなる!
1秒でも早く離婚するために「相手に勝たせる」なんて、納得できない!と思う人もいるでしょう。
すごく分かります。その気持。
ゼニー簿も離婚調停のときは同じような気持ちと戦ってました。
なんで悪くない私が譲歩しなくてはならないの?
こっちは仕事も住む家も失ったのに?
なんで、なんで、なんでーーー!!って。(苦笑
でも、離婚しないとひとり親の医療費助成も児童扶養手当も適用になりません。
当時、副鼻腔炎で医療費が月8千円ほどかかっていたし、児童扶養手当もありませんから、さっさと離婚したほうが経済的には得でしたよ。
それに、月1回の調停へいくことの精神的なしんどさといったら・・・。
話し合いではなくなる「離婚訴訟」なんてもっとしんどいはずです。
訴訟費用、弁護士費用、証拠集め、会社を休むこと、いつ終わるかわからない精神的重荷・・・考えただけでゾッとします。
結果的に離婚するまで、ずっとあのDV夫のことを考え続けることになるわけですし。
自由になりたくて離婚したいのに、夫に精神的に縛られるなんて本末転倒です。
相手に勝たせるのは悔しいですが、自分の隠れたメリットを考えた譲歩の仕方もあります。
相手への恨みつらみに支配されるより、スッキリ忘れて次の人生を楽しく生きましょう!
シングルマザーは結構楽しいですよ。
シングルマザーは最高に幸せ!シンママだからできること
今回、コメントで調停離婚の相談があり、自分の調停離婚の経験が役に立つかも?と記事にしました。
少しづつ調停離婚についての記事を書いていくつもりです。
これから、離婚しようと思っている人の参考になればと思います。