国内の自己破産が減る中、奨学金関連で自己破産する人は年々増えています。
「奨学金」といえば耳障りがいいですが、要は「借金」です。
子供に負の遺産を残さないためにも親は長期的に教育資金を準備しておきましょう!
自己破産する人の約5%が奨学金
下記の自己破産の件数データは司法統計年報(民事・行政編年報)から抜粋したものです。
自己破産する人自体は、毎年少しづつ減っています。
日本学生支援機構が明らかにしたところによると奨学金関連は3千人前後が続いており、16年度は最多の3451人と5年前より13%増えたらしいのです。
2016年の自己破産者が71,838人のうち、奨学金による自己破産者が3,451人ということは
3451/71828*100=4.8%
自己破産者全体の約5%が奨学金によるものだということです。
自分の将来に投資したはずが、その借金によって未来を奪われている人がいるんですね。
悲しい現実です。
延滞者の中には、奨学金は借金だと知らなかった人もいる!
日本学生支援機構の「平成 27 年度奨学金の返還者に関する属性調査結果」を見てみると驚くことがわかりました。
なんと「奨学金延滞者」で奨学金を申し込む前から返還義務があること(借金であること)を知っていた人は、たった51.2%しかいないという結果に。
約半数の人が借金だと知らずに、申込みを行っていたのです。
逆にきちんと返済している人は約9割は申し込み前に「借金であること(返還義務があること)」は納得して借りているということです。
なぜこんなことになってしまうのか。
それは延滞者の場合は、申し込みした人が本人ではなく親が4割を占めるということなのです。
借金を背負うのは子供なのに、親が子供に「借金であること」を教えずに奨学金を借りているということなのではないでしょうか。
親なら「子供に借金背負わすなよ!」と思ってしまいます。
親なら「経済的に大学に行かせられない」という現実もきちんと子供に伝えるべきです。
経済的に無理して大学に行かせても必ずいい未来が待っているわけではないのですから。
奨学金延滞者になった理由は?
さて、お金まで借りて大学を出たのに、なぜに奨学金を返せなくなるのでしょうか。
一番多い理由は、「家計の収入が減った」です。
そして、奨学金延滞が継続している理由のトップは「本人の低所得」という結果に。
大学に行けば「高収入」が得られるという時代はとっくの昔に終わってしまったということです。
奨学金を借りてまで大学に行く価値が本当にあるのか?
すごく頭の良い子なら返還義務のない奨学金を借りることもできるはずです。
しかし、殆どの場合は「返還義務のある奨学金」を借りることになり、当然ながら社会人になってから「借金の返済」が20年近く続くことになります。
本当に大きな借金を背負ってまで行く価値のある大学なのかきちんと考えるべきでしょうね。
今の時代は大学に出たから、良いお給料が手に入るわけではありませんから。
それでも、我が子に大学進学を望むならやはり親がきちんと教育資金をためておくべきだと思います。
最近は親が低所得でなくても学生の約半数が初学金を借りているというデータもあり、親のほうの考え方の甘さに怒りを覚えます。
大学生の50%が奨学金受給!子供が小さいうちにできる教育費の貯め方
我が子にUSJ年間パスを買ってやるより教育資金を貯めておくことが、親としての勤めであるとゼニー簿は思います。
あなたは子供の将来をちゃんと考えていますか?