子供の学力は「親の所得」に比例することが分かっていますが、所得以外の要因もあるようです。
それは、「親の学歴」です。
ただし、これは「頭の良さ」という遺伝要因以外の理由も考えられます。
子供の学力向上に影響がある親の考え方や生活態度に関するデータから、親が子どもにできることを4つ紹介したいと思います。
親の学歴が高いほど、子供の学力は高い
父親の最終学歴と子供の学力の関係
「収入」と「子供の学力」も見事な比例関係がありました。
しかし、「父親の学力」と「子供の学力」も見事に比例するようです。
「中卒の父親」と「大学院出の父親」をもつ中3年生「数学B」では、なんと35.7点も点数に差が出ています。
これは父親の学歴との関係を示したデータですが、母親の学歴になると子供の学力は更に差が開きます。
母親の最終学歴と子供の学力の関係
父親より母親の学歴のほうが子供の学力により差をつけるということが、データからも見て取れます。
「中卒の母親」と「大学院出の母親」をもつ中3年生「数学B」では、36.7点の差です。
いやー、すごい差が出ますね。
「母親の学力」と「子供の学力」は比例し、さらに「母親の学歴」が「父親の学歴」よりも子どもに影響を与えるという結果です。
母親にとってはプレッシャー以外の何物でもない・・・デス。
頭脳の遺伝?それとも、環境?
ただ、これは「親の頭の良さの遺伝」だけの要因ではないとゼニー簿は考えます。
だって、「頭の良さは遺伝」と決めつければ、ゼニー簿の子どもに未来はありませんから。(爆
学歴が高い親は、子供にも同等以上の学歴を期待するものです。
母親の場合は特に子供と接している時間は父親より長いですから、子供の環境に大きく影響を及ぼします。
子どもの学習塾や習い事を決めるのも、送迎などをメインに請け負う母親の裁量が大きく関わりますよね。
学歴の高い母親をもつということは、「子供の教育にいい環境を与える」可能性が上がると言えると思います。
高学歴の親は「学歴が高いことが有利である」ことを知っています。子供にも自分と同じような学力をつけたいと考えるのは当然です。
「親の学歴」と「子供の学力」との関係は、「親の学力期待」と「子供の学力」との関係といえるのではないでしょうか?
子どもへの「学歴期待度」が学力に差をつける!
ゼニー簿が考える「親の学力期待」と「子供の学力」との関係を裏付けるデータがありました。
「親の学歴期待」と「子供の学力」との関係を示すデータになります。
このデータからも、「親が高学歴を期待する」ほど、子供の点数は高く、数学ではその差がハッキリと現れています。
「中学まででいい」と思われている中学3年生の数学Bは37.6点ですが、「大学院まで行ってほしい」と思われている中3は65.5点です。
学歴が高い親は、子供にも同等以上の学歴を期待するものです。
親の学歴期待が高ければ、親が読み聞かせをやったり、習い事させたり、本を買い与えるなど子供の教育環境に直接影響します。
その結果、子供の学力が上がるのはないでしょうか?
学歴が低ければ、学歴以上の世界が理解できない
ゼニー簿の親はどちらも高卒だったので、私が「大学へ行きたい」と言った時に猛反対された覚えがあります。女の子に学歴は必要ないと言われたのです。
今思えば、高卒の親には大学という所がどんなところか分かなかったんだと思います。
高卒では、大卒と高卒では人生がどう違ってくるのかが具体的には分からない。
そして、高卒でも自分は十分に生きていけてるのに必要なのか?(学費も高いし)ということなんだと思います。
ゼニー簿自身は三流の私立大卒ですが、以前の職場は旧帝大の工学部の研究室で秘書として働いていました。
そこで働いてみて、高学歴の人には自分の知らなかったお得な世界があることが、自分の体験として分かりました。
- 高学歴の人は一流企業に書類選考で落とされる確率が低いこと
- しかも、理系は就職活動しなくても学校推薦で一流企業へ就職できること
- 研究を極めれば、海外の企業からもお誘いがあること
学歴が高ければ高いほど、自分が想像できないお得な世界が待っているのです。
でも、それは自分自身が体験したからこそ分かる世界。
学歴が低ければ、自分が見てきた以上の世界があることを知る機会がありません。
でも、学歴の高い親はそれを知っている。
だから、子どもにも「自分が知っている世界以上」のところへ行ってほしい。そう期待するのは当然なのです。
親の学歴は、その知能の良さではなく、親の人生経験という意味で「子供の学力」に影響が大きいのだと思います。
【余談】
ゼニー簿の長女の同級生に「中卒の親」がいます。
中卒が悪いわけではありませんが、やはり「子どもに期待していない」という意味では、子どもにいい影響を与えていないように感じます。
その子はテストの点が悪くても「ママは私よりバカだから、叱られない。」と言っていますし、「高校行けって言われてないし」とまるで勉強をやる気はないようです。
遺伝というより、そういう環境で育ってしまったことが学力を落とした原因だな・・・・と彼女を見ていると感じます。
親が「高校へ行くことを期待していない」という点で、彼女の成績がこのデータと一致しています。
親ができることは、子どもに自分以上の学歴を期待して、環境を整えることではないでしょうか?
それが、子供の学力を上げるのだと思います。
親自身の行動で、子供の学力にも差が!
他にも子供の学力を上げるために必要なことはないでしょうか。
親自身のふだんの生活習慣や行動が、子供の学力に深く関係していること分かりました。
ここには2つのデータしか載せませんでしたが、「学力が高い子供の親の生活習慣や行動」は下記のとおりです。
- 規則正しい生活を心がけている
- 地域や社会で起こっている問題や課題、出来事に関心がある
- 本を読む
- テレビやインターネットで政治経済や社会問題に関するニュースを見る
- 新聞の政治経済や社会問題に関する記事を読む
親が「社会に関心を持ち」「活字に慣れ親しみ」「模範となる生活習慣をしている」ことが、子供の学力を上げるという結果です。
あなたはできていますか?
子供の学力向上のために、親ができること4つ
親の学歴が低くても、子供の学力を上げるためにできることが4つあります。
- 子供の進学に期待する
- 本を読む
- 規則正しい生活をする
- 政治経済など社会問題に関心を持つ
この4つなら、学歴に関係なく親が今すぐ実行できます。
親自身の経験や考え方は子供に大きく影響します。
親自身が広い視野を持って、子供の手本となるような行動をすること!
そして、子どもには「私の子供だから無理よね」ではなく、「アンタには期待してるでっ!ええ大学行ってや!!」ぐらい期待すること。(適度なプレッシャーですね。笑)
そして、その環境を整えてあげること。
そんな当たり前のことが「子供の成績を上げる」のだということです。
ゼニー簿は学歴も収入も高くないですが、スタディサプリやエイゴックス等のお金をかけない方法で子供の学力を伸ばす努力はしています。
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子どもには適度なプレッシャーを与えながら、できる範囲で学習環境を整えましょう!