以前からPTAの選出方法やPTA活動のやり方に不満を持っていました。
今回、長女が中学校に入ったのを機に、長女の中学のPTAのみですが入会を拒否しました。
有無を言わせないやり方に嫌々従う自分が思った以上にストレスになっていたので、「入りたくない」意思を示すことにしました。
中学3年生になりましたが、不都合は感じていません。
そもそも、PTAとは?
まず、知らない人もいると思うので、PTAについての大前提をお話しておきます。
- PTAは任意加入の団体である
- 加入を義務付ける法的根拠はない→拒否も脱退も自由
- 加入を強制することはできない→加入の意思を問う必要がある
- 学校が本人の了承なしにPTAに個人情報を開示することはできない(個人情報保護法)
PTAは当然のように加入を義務付けているが、これは法的根拠はなくて、まず入学時に本人の意思を問うべきだということです。
また、勝手に学校から住所や電話番号、PTA会費の銀行口座の情報をPTAに流すことは法律違反であるということ。
学校の積立金と一緒にPTA会費を徴収すること自体、法に触れる行為だということです。
それに、PTA入会を拒否しても、入会後に脱退することも自由の任意の団体なんです。
そう。本来なら・・・・。
PTA入会を拒否しようと思った理由
任意であるはずのPTA活動を強制することに、長女が小学校時代から不満を持っていました。
例えばこんなこと。
- 家庭の事情は考慮されない
- シングルマザーは考慮しないのに、父子家庭は優遇する
- 任意団体であるはずなのに勝手に強制入会
(入会意思を問われずに、自動入会) - 平日昼間の活動が前提
- 仕事内容や活動時間の説明がなく役員決め
- 会員費が決まっておらず、曖昧
- 役員の押し付け合いと「平等」という名のもと例外は許さないという雰囲気
PTA入会拒否理由1:シングルマザーをなめている
中でも一番根に持っているのは「シングルマザーは考慮しないのに、シングルファーザーだけ優遇しようとしたこと」です。
小学校6年の時のPTA役員決めの出来事なんですが・・・・。
まだPTA役員になっていない人の中から選出することが決まっていたんですが、誰もやりたくなくてくじ引きにすることになったんです。
この時はまだゼニー簿もフルタイムで働いていたので「やれない理由」はあったのですが、「個別の事情は考慮しない。シングルマザーとか言い出したらきりがない。平等にやってもらう。」というルールがありました。
ここで大事なのは、「個別の家庭事情は考慮しない」ということです。
誰が決めたのかはしれませんがそれが大前提になっていて、PTA役員を断ることはできないようになっていました。
だから、ゼニー簿もぐっと我慢して「平等にくじ引き」を受け入れました。(他の人もそうです)
それなのに、くじ引きでシングルファーザーがPTA役員に当選したら、びっくりの発言になったんです。
「シングルファーザーが役員は大変だから、もう一度クジ引きしましょう」って。
え?ですよ。
え?
シングルファーザーは大変で、シングルマザーは大変じゃないんですか?
意味が分かりません。
片親として、仕事しながら役員は大変なのは分かります。
だからこそ、私もやりたくなかった。
でも、個別の事情は考慮しないという大前提だから、言えなかった。
シングルマザーにはやらせるくせに、シングルファーザーだと免除されるんですか?
シングルマザーをなめてるの?
どちらかというと、経済面では給料の低い女性であるシングルマザーのほうがシングルファーザーより大変なはずです。
フツフツと怒りが湧いてきました。
こんな理不尽なPTAになぜ強制参加させられなければならないのか。
この事があってから、PTAの嫌悪感はますます強くなりました。
でも、親がPTAに参加しないことで影響を受けるのは「子供」です。
結局、ゼニー簿が「シングルファーザーは考慮されるなら、シングルマザーも考慮して下さい。」と言ったことで、このくじ引きが撤回されることはありませんでした。
でも、この時のシングルマザーをなめているとしか思えないやり方は、私の中で半分恨みとして残っています。
PTA入会拒否理由2:ボランティア精神はない
中学に入って、PTAの雰囲気もやり方も小学校のPTAよりマシになっていれば、考える余地もありました。
でも、長女が中学に入学してすぐに持って帰ってきたアンケートにはこう書かれていました。
小学校を含めて、子供一人につき1回は役員をやる決まりです。
1回役員をやれば、次年度からは免除されます。
子供の学年と小学校で役員をやった経歴を記入し、どの役員を希望するかに印をつけて下さい。
最終的にくじ引きで役員を決めます。
小学校の役員歴が引き継がれ、「絶対に1回はやること」が大前提で、やらないという選択があることは書かれていません。
中学も小学校と同じやり方だったのです。
2回やりたい人だっているかもしれない。
それに、ボランティアである以上、「やらなければいけないから、やる」ではなく「やりたいから、やる」人をまず募るべきですよね。
実際、ゼニー簿の母親はPTA活動など親同士の集まりが好きで、よく立候補していました。(苦笑
こういう人は必ずいるはずですから、やりたい人が無理のない範囲でやるべき活動だし、やりたい人がいないなら見直すべきです。
小学校でのPTA役員決めで、PTAに対して不信感しか持っていなかったゼニー簿は、この手紙を見て拒否することを決めました。
PTA入会拒否理由3:役員の仕事内容が全く分からない
また、理不尽なのは「役員を必ずやらなければいけないこと」に関しては長々と説明書きをしているのに対して、下記の説明が1行もありませんでした。
- どの役員がどんな仕事内容なのか
- どの役員が月どのぐらいの頻度でいつ頃集まる必要があるのか
どの役員をやったらいいのか(やれる可能性があるのか)必要な情報が1つも書いていないんです。
広報なら「最低限PCの作業ができる人」だとか、ベルマーク委員なら「昼間参加できない人は、家でベルマークの集計を主に担当」とかの情報です。
役員の仕事内容や、仕事をしている人はどう分担すればいいのか等の情報が全くない。
すべては「昼間仕事をしていない専業主婦」が前提になっていること、役員の仕事をできる能力が有無は関係がないこと(能力がなくてもOK)が、プリントからも読み取れました。
ボランティアって自分の無理のない範囲で協力し合うものではないんですか?
PTA入会拒否理由4:中学でのPTAの必要性が分からない
小学生と違って、中学生は半分ぐらい大人です。
体育祭の手伝いも生徒がやればいいし、学校の花壇の管理も生徒がやればいい。
それでは間に合わないなら、当日だけボアンティアを募ってもいいはず。
親だけが参加する見学会や講習会で親同士の交流に意味があるとは思えません。
また、運動会や音楽会の親の感想が書かれたPTA新聞も全く必要ありません。
ついでにいえば、音楽発表会でPTAの合唱なんて聞きたい!?
思春期の子供たちは自分の親が合唱している姿なんて、どちらかというと見たくないはずです。
もう、中学で親が必要な場面なんてほとんどないです。
要るのはお金と進路を決める時のアドバイスと経済力ぐらいでしょう。
中学でのPTA活動の内容は、ほとんど必要がないと(ゼニー簿の個人的な意見になりますが)感じました。
PTA入会拒否理由5:子供への影響も少ない
小学校のPTAで理不尽なことを言われても黙っていたのは、子供のためです。
親は学校に子供を人質に取られているようなものです。
PTA会費でまかわなわれる行事で仲間外れにされては困ります。
だから、涙をのんで娘が小学校の時はずっと我慢してきました。
でも、娘ももう中学生です。
ゼニー簿がPTAに入会しないことで、中学生である長女に影響をあたえることといえば、以下のことでしょうか。
- 卒業のときの花や記念品などはもらえない
- 謝恩会に参加できない
- 内申に影響するかも(?)
子供が卒業する時は、15歳。
説明すれば我慢してくれると思います。
あとは子供の内申書に影響しないか・・・という不安はあります。
でも、親のPTA活動が子供の成績判断に影響するなら、それは学校と話し合う(戦う)覚悟はあります。(笑
PTA会費の申込書に「入会拒否」を書きました
PTAの参加は任意であるはずにもかかわらず、例によって、入会申込書はなく「PTA会費」の申込書だけが配られました。
意を決して、「PTA会費」のところに0口と書いて、「PTA入会を拒否いたします」と一言書き添えました。
PTA入会を拒否したことで、これからどのような弊害が起こるのかは分かりません。
ただ、納得しないまま入会していた今までよりも精神的にホッとしている自分がいました。
PTA拒否後の学校の反応(中学1年)
PTAへの入会を拒否する旨を書いたPTA会費申込書を出したあと、学校の反応はというと・・・・。
数週間後に長女の担任から2回電話がかかってきました。
1回目:PTAの入会を拒否する理由を聞かれる
1回目の電話はPTAへの入会を拒否する理由を聞かせてほしいとの内容でした。
上記のような私のPTAに対する不満を述べれば2時間はかかりそうなので(笑)、簡単に2つの理由を説明しました。
- PTAは任意加入団体なので、自分の意志を示しただけ
- PTA役員がいつ集まるか等の情報がなく、専業主婦が前提になっていることが推察され、時間的に私には参加することができない
特に担任からの反応はなく、「わかりました。伝えておきます。」とのことで直ぐに電話は終わりました。
2回目:連絡先をPTAに教えてもいいか聞かれる
1回目の電話から1週間ぐらい経ってからでしょうか、2回目の電話が担任の先生からありました。
今度の内容は「PTA役員の人がPTA入会に関して直接説明したいので、学校経由で連絡先を教えてもいいか。」でした。
連絡先なんて教えられたら、PTAから「子供を盾に」入会を説得されることは分かりきっています。ゼニー簿の意志は固いし、話し合いと言っても平行線になることは予想できます。
「教えていいわけないやろ。あほか。」と言いたい気持ちを抑え(笑)、こんなことに無駄に時間をかけたくないので、以下のように返事しました。
- PTAに入会しない理由は前回説明したとおり
- 任意加入なのに、強制されるような話し合いが必要あるとは思えない
- 私はPTA会員ではないので、勝手に個人情報をPTAに流すのはやめてほしい
私の返事で先生は言葉に詰まってしまいました。
それを見かねたと思われる教頭先生に電話を変わられて、同じように「PTAに連絡先を教えてほしい」と言われました。
しかし、私の返事は一貫して同じなので、教頭先生も諦めて電話を切りました。
家庭訪問にて
2回目の電話があってしばらくしてから、家庭訪問がありました。
一応こちらも大人なので、一言謝っておきました。
ゼニー簿:PTAの件では先生にお手数をおかけして、すいませんでした。
担任:いえいえ。私も強制するのはどうかとは思うのですが、上の方から指示があるもんで・・・。
担任は教頭先生の指示で仕方なく電話してきたようでした。
今後PTAに入会しないことでどんな事が起こるのかよくわかりませんが、今のところこの2回の電話で終わっています。
PTA拒否後の学校の反応(中学2年)
長女は中学2年になり、同じように会費を書く紙が配られました。
今年も中学1年生のときと同じように「PTAには加入しません」と書いて提出しました。
2年目だからなのか、今回は学校側からは何も反応はありませんでした。
PTAを拒否し続けています。
PTA拒否後の学校の反応(中学3年)
長女は中学3年になり、同じように会費を書く紙が配られました。
やはり「PTAには加入しません」と書きましたが、休校中のため提出はできていません。
最終年度になりますが、PTAを拒否し続けるつもりです。
PTA入会拒否のデメリット
現在中学3年ですが、今の所加入していないことのデメリットもありません。
あるとすれば、これからある受験や卒業式かな・・・・と考えています。
学校に反抗的な親と違い長女は生徒会活動やクラブ活動を精力的にこなしています。
成績も上の方です。
長女の内申が悪くなる要素は、本人には見当たりません。
内申書に親のPTA活動がどう影響するのか・・・少し心配ではあります。
ただ、私は後悔していません。
PTAが嫌だという声をあげないと、このままのやり方を強制されるだけです。
拒否ではなく、自分がPTA役員になって内側から変えるという方法もあるでしょう。
どちらがいいというわけではないけれど、嫌なのに我慢するということが、この制度をはびこらせるのではないでしょうか。
PTAへの参加に疑問を持っている人の参考になればと思います。
PTAを3年間拒否して(結論)
長女の中学3年間のPTA入会を拒否し続けました。
結果としては、3年間特に何も支障はありませんでした。
ありがたいことに、卒業式の胸に飾るコサージュ、卒業証書入れなどもPTA会費から出ているのですが、皆と同じように渡されましたし。
ただ、PTAの入会を断ったことで会費を払っていなかったのは、やはり心苦しいところがありました。
今回、小学校のPTA決めで「PTA嫌い」になってしまい、中学でPTAを拒否しました。
PTAを拒否したことで、実質的に何があったわけではないけれど、長女には(精神的に)肩身の狭い思いをさせてしまいました。(長女は相当嫌だった模様)
私も小学校でのあの出来事さえなければ中学でも加入していたと思います。
当時の私はフルタイムで働き、まだシングルマザーになりたてで、時間的にも精神的にも余裕がありませんでした。
平等という大義名分のもとに、やりたくない(やる余裕がない人)に無理やり役員を押し付けるような決め方は、やはり反対です。
そういうやり方がPTA離れを加速させているのだと思います。
コロナでPTA活動も簡素化できたのですから、活動内容を「例年道理」とせずに簡素化し、会員の種類も色々あってもいいのではないでしょうか。
「活動は参加できないが会費のみ多めに払う」みたいな会員もありではないでしょうか。
「じゃあ、お前が変えればいい」といわれそうですが。(苦笑
長女は高校生になり、高校でもPTAは強制加入でした。
ただ、今はリタイアしていることもあり、時間に余裕があります。
もし、誰もやる人がいなければ、当時の私のような被害者を増やさないためにも、やってもいいかな・・・と思っています。