子供の成績は、「社会経済的背景(親の収入と学歴)」が良ければ有利です。
ただし、「社会経済的背景(親の収入と学歴)」が低くて不利な環境でも、10%の割合で成績が良い子供が存在します。
そんな子供の親は、「収入と学歴が良い親」と同じような行動の傾向があることが分かりました。
どんな親が子供の成績をあげるのか?を紹介します。
※元データは、国立教育政策研究所「H29年 保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究」より
親の収入と学歴が、子供の成績に大きく影響する
過去記事でも何度か紹介していますが、子供の成績は「社会経済的背景(親の収入と学歴)」が良ければ有利と言われています。
しかし、「親の収入が低く、親の学歴が低い子ども」の中にも、成績がいい子が確実に存在します。
親の収入と学歴が低くても成績がいい子は約10%存在する
今回参考にしたデータは、親のの収入と学歴が最も低い「Lowest」に属している子供を「特に困難を抱える」児童生徒と捉えています。
親の年収の基準としては、平均収入は約350万円(小学校)・約380万(中学校)以下である家庭です。
ゼニー簿の年収も350万以下なので、この「Lowest」に属していると考えられます。(苦笑
そんな「Lowest」家庭の中でも、国語・算数すべての正答数を合算して算出した「総正答率」(総正答数÷総問題数)で上位25%(学力A層)に位置する子供を「Resilient students」としています。
簡単に言うと、「Resilient students」=「親の収入が低く、親の学歴が低くても成績がいい子」です。
「Resilient students(親の収入が低く、親の学歴が低くても成績がいい子)」の子どもは、Lowestに区分されるグループの10.6%の割合(児童全体の2.6%)で存在しています。
圧倒的に不利な環境にあっても、成績がいい子どもは何が違うのか?
「子どもに対する働きかけ」という視点から、親がどんなことをしているのかを紹介します。
こんな親の働きかけが、子供の成績をあげている!
親のの収入と学歴が最も低い「Lowest」に属している子供のうち、成績がいい子「Resilient students」とそれ以外を比べて5%ポイント以上の差があった「親の働きかけ」について紹介します。
(※今回は小学生と中学生の両方に差異があったものだけを紹介しています。)
あくまで差異であり、両者の違いが必ずしも因果関係があるとは断言できませんが、ある程度効果がある親の働きかけではと考えられます。
- 毎日子供に朝食を食べさせている
- 子供に本や新聞を読むようにすすめている
- 子供と読んだ本の感想を話し合ったりしている
- 子供が小さい頃、絵本の読み聞かせをした
- 計画的に勉強するように子供に促している
- 子供と一緒に美術館や劇場に行く
- 子供と一緒に図書館に行く
- 勉強や成績について話をする
- 家になるべく多くの本を置いている
- 子供に大学進学を期待している
- 英語、芸術文化の習い事をさせている
- PTAや保護者会、学校行事に積極的に親が参加している
収入がよく、学歴が高い親の行動と一致
実は上記で紹介した親の働きかけは、実は「学歴が高くて、収入が良い親」の傾向と一致しているのです。
「学歴が高くて、収入が良い親」は、下記の傾向が強いということです。
- 子供に積極的に関与する
- 規則的な生活習慣を整える
- 文字に親しむように促す姿勢、知的な好奇心を高めるような働きかけが強い
- 具体的な学習行動につながるように関与する姿勢が強い
- 高学歴の期待が強い
- 通塾、習い事を積極的にさせている
親の高学歴で収入が良いから、子供の成績がよくなるからではないのです。
高学歴で収入が良い親は、「子供に積極的に関わり、良い環境を整えているから」子供の成績が良いのです。
親の関わり次第で、子どもは成績が上がる!
ということは、親の収入が低くても、子どもへの関わり方次第で子供の成績が良くなる可能性は、十分にあります。
高学歴で収入が良い親の傾向を見習い、マネすればいい!んですよ。
お金がかかるところは、図書館やコスパの良い勉強法で代替えすればいいんです。
- 子どもに積極的に関わる
- 規則的な生活習慣をさせる
- 図書館を利用し、活字がある生活環境を整える
- (図書館を利用し)小さい頃は読み聞かせをする
- 勉強や成績の話をして、大学進学を期待する
- 塾の代わりに、お金のかからない勉強法を利用する
ゼニー簿はお金のかからない勉強法としてオンライン学習の「スタディサプリ」や「エイゴックス」を利用しています。
塾代が払えない?塾が高くて無駄だと感じたら、家でオンライン学習を!
もちろん、図書館を2週間に1度は利用して、本棚には常に新しい本を並べるようにもしていますよ。(チビはなかなか読んでくれませんが。笑)
工夫次第で、収入が良い家庭と同じ環境を子どもに与えることは可能です!
シングルマザーでも諦めないで。