経済的に同レベルの家庭ばかりが集まる学校のほうが、親としては安心ですよね。
そういう学校なら、学校生活も落ち着いているし、授業も受けやすいから全体的な学力も高い・・・そう思っていました。
しかし、教育課程研究センターの全国学力・学習状況調査の結果で、「落ち着いた学校の学力は必ずしも高くない」ということが分かって驚いています。
「落ち着いている学校は良い」固定概念
我が家の場合、府営住宅に住んでいることもあり、子どもたちはどちらかというと「荒れている学校」に通っています。
正直、子供を持つ親としては住環境に関して、子供の学校だけが唯一の悩みでもありました。
同じような経済レベルの家庭が集まった学区だと格差がないので
- 学校全体が落ち着いている
- 荒れた子(いわゆるヤンキー)が少ない
- 学級崩壊なんて言葉が程遠いほんわかした雰囲気
が約束されたようなもので、親としては安心ですから。
「学校が落ち着いている分、授業もスムーズだし、全体的な学力も高い」だろうという勝手なイメージです。
でも、大半の人がゼニー簿と同じように「落ち着いている学校は良い」と思っていますよね。
小学校受験や中学受験をして、私立の落ち着いた学校に通わせる人が多いのは、上記の理由からだと思います。
家庭環境がが多様な学校のほうが、学力が高い
でも、教育課程研究センターの平成29年度全国学力・学習状況調査の結果を読むと、そうとも言えないということが分かりました。
正直、びっくりしました。
細かいデータはここでは紹介しませんが、下記のような傾向があることが分かりました。
- 学校内の社会経済的背景のばらつきがの大きな学校で、平均学力が高い
- 特に中規模校・大規模校の場合、平均学力を押し上げる傾向がある
- 学校内の社会経済的背景のばらつきが小さい場合は、小規模校のみ学力が高い
落ち着いた学校は、田舎などの人数が少ない小規模校のみ学力が高くなるということなんです。
中規模・大規模な学校の場合は、多種多様な社会背景のある家庭の子供が集まった学校のほうが学力が高いのです。
そう。ヤンキーや、貧乏な子、お金持ちの子、いろんな子がいる学校のほうが、学校全体の学力はあがるということ。
えええええ。落ち着いた学校じゃないほうがいいいんかいっ!
驚きの結果でした。
子供は社会の縮図の中で育つほうがいい?
ヤンキーや、貧乏な子、お金持ちの子、いろんな子がいる学校というのは、社会の縮図でもあります。
同一レベルの人達ばかりなんて、社会主義国でもない限りありえません。
子供は温室のような環境ではなく、いろんな子がいる雑多な環境の中で育つほうがいいということなのでしょうか?
しかし、データからは「社会経済的背景のばらつきの大きな学校の方がなぜ平均正答率が高いのかという理由までは明らかにすることができなかった」と書かれており、なぜそうなるのかまで分かっていません。
ただ、我が子が通う学校はそれほど悪い環境でもないんだな・・・とちょっと安心しました。
経済的に無理して私立学校に入れるより、近所の荒れた学校のほうがいいこともある!
庶民には朗報です。(笑