「子供が生まれたら学資保険に入るが正解」だったのは昭和まで。
現在は「学資保険」なんて必要ありません。
なぜなら、「保険を使う確率が低い・利率が低い・安全性が低い」とデメリット大の商品だからです。
学資保険はなぜ必要ないのか?学資保険のデメリットを教えます。
学資保険に入るのは何のため?
学資保険に入ろうと思ったのは何のためですか?
- 親が死んだ時の保証のため
- 子供の病気や怪我の医療費のため
- 子供の教育費を貯めるため
- 生命保険控除(節税)のため
ほとんどが、1~3のどれかに該当するのではないでしょうか。
4の生命保険控除(節税)のためなら、
もっと良い保険があるのでコチラに入ってください。
税控除のための保険?保険嫌いが「じぶんの積立」に加入する理由
学資保険に入ろうと思う理由を元に
学資保険のデメリットをお話します。
デメリット1:保険を使う確率が低い(親が死ぬ確率が低い)
学資保険には「保険料免除」という制度がついています。
保険料免除というのは、契約者である親が亡くなってしまった場合
その後の保険料の支払いが免除される制度です。
保険料免除が適用された場合でも、契約通りの満期金や祝金を受け取ることができるので
いわゆる「親の生命保険」の役割を果たします。
しかし、親が死ぬ確率は限りなく低い。
64歳まではほとんど死ねません。(笑
上記は総務省統計局の人口データですが、
男性は65歳以上、女性なら75歳以上になってやっと1%の確率です。
こんな保険無駄ですよね。
保険の部分は損する可能性が高い商品なのです。
デメリット2:子供の医療費はほとんど必要ない
子供の病気や怪我の医療費は、ほとんどかかりません。
ほとんどの自治体が中学まで「こども医療費助成制度」を
導入していますので、負担は1回500円ほど。
(無料の自治体もあります。)
手術などをしても、数千円で済みます。
また、大阪市など一部の自治体は高校生まで同じように
「医療費助成制度」を行っているところもあり、
子供の医療費はほとんどかからないのが実態です。
子供の医療費保険にお金をかけても、
ほとんどが無駄になってしまいます。
デメリット3:利率が定期預金並みに低い
円建ての学資保険で一番返戻率が高くて人気の
ソニー生命の学資保険(無配当)Ⅲ型を例に考えてみます。
月額払込金額:15,540円
満期:22年
返戻率:107.2%
「進学学資金」として18歳から毎年40万円を受け取り
返戻率は107.2%となっていますが、
全額返礼されるまでには、
払込期間10年+8年(据置)+4年(受取期間)=合計22年。
簡単に言うと20年の定期預金と変わりません。
(そんな長い期間の定期預金はありませんが)
利率を計算すると「年利約0.5%(1年複利)」です。
(計算方法は書きませんが、KEISANというサイトを利用しました。)
保険なんて殆ど使わないのに、
20年で0.5%の利率なんて「利率が低すぎる商品」なんです。
(10年0.55%の定期預金もありますので、それ以下ということです。2018年3月現在)
デメリット4:学資保険は安全性が低い
銀行が倒産した場合は、預金なら1000万円までは預金保護されます。
しかし、保険に保護はありません。
会社が倒産した場合には、返戻率が確実に下がります。
保険の場合「生命保険契約者保護機構」という保険の保証機関があるものの
払込金額の100%が戻ることはありません。
保険会社が倒産した場合、元本割れになります。
しかも、学資保険のような保険はお金を預けている期間が長いので
20年後の保険会社の経営状態など分かりませんよね。
預金に比べるとそれだけ安全性が低いということです。
返戻率という名の魔法の言葉に気をつけて
デメリット3「利率が定期預金並みに低い」で気づくと思いますが、
「返戻率」という魔法の言葉。
実際の利率は「0.5%」なのに
返戻率にすると「107.2%」。
なんか利率が高いように感じますよね。
それに学資保険の場合、下記の魔法のフレーズが溢れている。
- 払込期間10年(←短く感じる)
- お祝い金 (←自分が払ったお金なのにお得に感じる)
- 18歳から毎年○万円 (←分割して受取ってるだけなのにお得に感じる)
- 返戻率 (←本当の利率より高く感じる)
実際にお金を預けている期間の長さや
実際の利率がよく分からない書き方になっています。
よく計算してみないと、定期預金等とは単純に比べられない仕組みで
「保険も付いてるし、お得」と勘違いしやすいのです。
学資保険に入るぐらいなら
定期預金にするほうが、利率でも、安全性でも得なんです。
毎月強制的に教育費を貯めるメリットも
とはいえ、学資保険もメリットはあります。
それは、「強制的に毎月お金を貯められること」と
「子供が大きくなるまで、お金を下ろせないこと」です。
この簡単な「毎月計画的にお金を貯めて、置いておく」ことを実行するのが難しい人は
結構たくさんいます。
そういう人には強制的に毎月お金を取られて使えない
学資保険はメリットになりますよね。
でも、NISAやつみたてNISAなど他にもお金をためて増やす方法はあります。
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特に今の60代以上は利率の良い学資保険が溢れていた時代。
おばあちゃんや、おじいちゃんに
「子供が生まれたら、学資保険はいらないとダメ」なんて言われて
鵜呑みにしないようにしましょう。
いろいろな金融商品がありますが、
自分の性分や家計状況に合わせて
金融商品を選ぶことをおすすめします。